
2008年6月6日
東京ホビーショー レポート
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●ホビーショーの様子を動画で公開しています。 5月8日から10日までの3日間、ホビー関連では国内最大の展示会「第32回東京ホビーショー」が開催された。 内藤商事の常連イベントであるが、年々業種や商材、来場者の傾向やホビー業界全体の動向に変化が起きていることが察しられる。 会場は東京ビッグサイトの東ホールの3エリア。手芸・クラフト・画材、個人出展など様々な形態で出展している。毛糸や手芸用品が中心だが、プリンターやカッター、ブラスターなどクラフトに関連する企業の参加も増加傾向にあるようだ。ミシンの大手メーカーなども参加しており、ひときわ目をひくディスプレイで会場の雰囲気を華やかにしていた。今回当社は、「くるくる巻きマフラー」と「くるくるエコたわし」の講習を中心に、ショーンシープやナスカヤーンの商品を展示。講習会で使った商品は、ホビーショー用のセット商品として、「くるくる巻きマフラー」2タイプと「くるくるエコたわし」1タイプを用意した。 「くるくる巻きマフラー」は、くるくる巻き棒1本とショーンシープ1玉で作る頭から被るタイプ、くるくる巻き棒2本とショーンシープ2玉で作る襟はしを穴に通すタイプ。ショーンシープの毛糸は混色のスパイクシェイドと淡色のミンキーヤーンの2タイプがあり、毛足が長くファーのようになっているのが特徴で、手触りがミンクのような柔らかな感触の毛糸だ。「くるくるエコたわし」は、くるくる巻き棒2本とポップフルーツを3色を組み合わせたものをセットにした。 開場から午前中までは体験希望者もまばらであったが、ミンクの風合いと感触、くるくる巻くだけで作れるという社員の説明に徐々に体験希望者が集まり始めた。開始時の参加者は50代〜60代の女性が中心で、編み物の経験者と初心者が半々。「くるくる巻きマフラー」の2玉のセットが好評で、徐々に「くるくるエコたわし」の希望者が増えていった。 今回のホビーショーでは、販売ブースとは別に受賞者ブースに「くるくる巻きマフラー」の展示がされた。「くるくる巻きマフラー」がホビー産業大賞の東京都知事賞を受賞したためだ。会期二日目にホビー賞の授賞式があり、「編物人口の減少による需要の落ち込みに対応すべく、編物の知識や経験が少ない男性や子供たちにも少ない時間で楽しく自分の手編み作品を作ってもらおうという企画は手づくりホビーならではのヒント商品」という評価理由での受賞となった。受賞者ブースでは多くの来場者が立ち止まり、くるくる巻きマフラーに手を触れてみたり、ブースで流しているくるくる巻きマフラーやくるくるエコたわしの作り方の映像に見入っていた。ブースの脇で商品説明をしていると興味を持ち、実際販売ブースまで足を運ぶ来場者も少なくなかった。中には子供用の教材として購入を希望されるお客様も数人、熱心に社員の説明を聞いていた。 会場では、東1エリアがクラフトやペイント、書籍などが並び、東2エリアではニット、ソーイング、東3エリアでは個人出展として各エリアを特色付けていた。その他受賞エリア以外に、編み物やクラフトなどの講習会エリアがあり、本格的な手編みやレシピ作成を教える講習があった。参加者のほとんどは一般客と見られ、40代〜70代の女性で占められていた。 ホビー業界自体、素材や関連工具の販売がメインとなるので、販売方法や演出が地味なものが多かったが、その中でも突出していたのが、スワロフスキーのブースだ。 昨今携帯などのデコレーションとして有名だが、通常のビーズとは異なり、ダイヤモンドにも似た高級感で作り手や所有者の優越感を満足させる。ブース展開はカジノをイメージした構成になっており、各テーブルのセンターにはルーレット、ベットテーブルにはマスの中にアクセサリーが陳列されている。 社員全員がディーラーの衣装で身を包み、来場者にスワロフスキーが与えるベネフィットをブース全体で展開していたので、購入者は自分が身につける事を想像しながらその世界観に浸れると思う。 ペーパークラフトでは、動物や文字など複雑な切抜きがスタンプでできてしまう道具でオリジナル・カードを作る講習や切り抜いた小さな紙を加工して、食べ物のミニチュアを作る講習など簡単に上手に作れる道具やプロの様にすぐできてしまうグッズが目立った。集まっていた来場者は10代〜60代の女性と年齢層は幅広く、子供でも大人でもクラフトを楽しめる趣向がされていた。 紙以外では、クレイアート、豆本、消しゴムはんこ、オリジナル額縁、ビーズ、石鹸、リボンアートなど様々なクラフト用品を展開していた。その中で完成度は高いが、手順や綺麗なバリエーションを作り出すのに時間や手間がかかるものに関しては30代〜60代女性、商品自体も可愛く手軽に、日常使いができるものは20代〜40代女性、簡単にきれいなデコレーションができるものは10代〜20代女性と素材別に利用者の傾向が分かれているように感じた。 対象は一般来場者が中心で、展開している商品の傾向も「プロ並みの手芸をお手軽にできる」「様々なツールですぐにオリジナリティがだせる」といった商品やサービスに人気があるという印象を受けた。今回のホビーショーは、企業マーケティングがマスからカスタマーへ移行してきたように、小売店や業者へのアプローチではなく、消費者へ直接サービス展開してきているといえる。消費者側もこのような専門性の高い展示会へ足を運ぶべく、常に情報収集をし、新しい商品やサービスを取り入れることやコミュニケーションの手段として利用し始めている。企業側にとっては直接販売できるメリットと共に、消費者の声を直接収集することで、いち早く新たなサービスを展開する場として活用できると思われる。 平成18年度の総務省の家計調査のデータでは、家計の中で手芸・工芸材料の占める割合は、1世帯あたり千円程度で1位は中国地方1,209円、2位関東1,114円、3位四国1,070円となっている。年齢別の消費では60代が1位1,473円、50代が2位1,229円、70代が3位1,161円となっている。 現時点では、まだまだ手芸業界は60代の女性の消費に支えられていると思われる。しかし、今後の業界発展のためにも、手芸離れが進んでいると言われる若年層へ向けて、新たなコンテンツを早く提供することが弊社の重要な課題といえる。作り方やレシピだけではない新たな手芸サービスの展開など、これを契機に新たな模索を続けたいと思う。 関連記事: ●第32回2008日本ホビーショーのホビー産業大賞で 「くるくる巻きマフラー」が東京都知事賞を受賞しました! ●「くるくるエコたわし」の作り方掲載 |